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菅田 信博; 大天 正樹; 遠藤 裕治; 吉田 英明; 美田 豊; 長縄 弘親; 永野 哲志; 柳瀬 信之
JAEA-Technology 2015-007, 43 Pages, 2015/03
日本原子力研究開発機構人形峠環境技術センターのウラン濃縮施設には、ウラン濃縮技術開発に使用した核不拡散に係わる機微情報を有する遠心分離機が存在している。この遠心機は希硫酸及び水による超音波洗浄等の湿式除染により部品表面へ付着した放射性物質を分離処理し、処理した廃液中のウランを除去することにより、廃液処理後に発生する澱物の放射能濃度を低減させることで、澱物処理が削減できるかの可能性を検討している。このため、平成19年度より原子力基礎工学研究部門と連携を図り、エマルションフロー法によるウラン抽出分離技術の開発を進めてきている。開発したエマルションフロー法を利用した試験装置について、希硫酸及び水の実廃液を用いた試験を行い、基礎試験で確認した性能が得られるかを検証した。
桜井 勉; 高橋 昭; 石川 二郎; 古牧 睦英
Journal of Nuclear Science and Technology, 32(7), p.664 - 670, 1995/07
被引用回数:4 パーセンタイル:43.23(Nuclear Science & Technology)使用済燃料溶解時のヨウ素の挙動は、多くの研究者により解明されつつあるが、それ以降のピュレックスプロセス中の挙動はほとんどわかっていない。本研究ではその点について知見を得ることを試みた。模擬燃料溶解液及びIまたはIOを含む硝酸ウラニル溶液を、ガンマ線照射した抽出剤(30%TBP/70%n-ドデカン)と接触させることにより、ヨウ素化学種のウラン抽出、逆抽出、及び溶媒洗浄における挙動を調べた。ウラン抽出の際、約70%のコロイドと90%以上のI及びIOが有機相に抽出され、ウラン逆抽出の際にも有機相に保持される。溶媒洗浄の際、大部分のコロイドと約50%のI及びIOが水相に逆抽出された。使用済燃料溶解液中の残留ヨウ素も、コロイド状ヨウ素と同じ挙動をとることが予想される。
黒澤 龍平*
PNC TJ1615 91-002, 14 Pages, 1991/03
1990年のICRPの新勧告にも書かれているように、ウラン鉱山に関係する諸施設から直接又は間接的に排出されるラドンに対する適切な対応が求められている。ウラン鉱石からウランをとり出した残りの廃さい中にはもともと存在したウランに見合うラジウムが含まれているうえ、ウラン抽出時に物理的・科学的な処理が加えられているため、細表面積が大きくラドンが発生し易い。そのため廃さいの処理が最も問題にされている。通常これらは地中に埋められているが、浅い位置に埋めた場合には、ラドンが地表に達するまでの間に充分減衰せず大気中に解放されることもある。土壌中のラドンの伝播は簡単な拡散モデルで表すことができる。それによると、土壌中のラドン濃度は地表に向かって指数関数的に減少し、地表に向っての移動距離をとするとexp(-√/D・)の形になる。ここではラドンの壊変定数、Dは見かけの拡散係数である。以前人形峠での実測データにもとずき拡散係数Dは密に踏み固めた粘質性の土壌の場合、2.410-3cm2/S、で機械的に圧延された通常の土壌の場合、6.010-3cm2/S、と推定した。は、2.09810-6S-1なので厚さ2mの場合、前者ならば2.7010-3、後者ならば2.3810-2、また3mではそれぞれ1.4110-4、3.6610-3までラドンの土壌中の濃度を減少せしめることになる。通常埋める土壌の厚さを3m以上にするとされているが、土壌の質や工事の方法によって著るしい差があることがわかる。このことより地表面から解放されるラドンの量は一様ではなく局地的にかなりの差があるばかりでなく経年的にも変化することが予想される。地表からのラドンの解放量は土壌表面のラドン濃度傾度と拡散係数の積となるのでDd/d(exp(-√/D・))=√・D・exp(-√/Dd)=dに比例することになる。ここで、dは埋めた土壌の厚さである。従って地表面からのラドン解放量は拡散係数Dによって大きく変ることが予想される。例えば前記の2mの場合はDの大少によって14倍、3mの場合は41倍の差となる。
坂本 淳志; 佐野 雄一; 竹内 正行; 渡部 雅之; 小泉 健治
no journal, ,
核不拡散に有効と期待されるコプロセッシング法に関しては、従来のピューレックス法にはない有機相、水相流量比(以下、「O/A比」という)での運転が求められる。これらに対応可能な相分離機器を開発するため、本研究では、抽出試験装置として、相分離性の最も高い遠心抽出器を用いた抽出試験を行った。抽出性能の評価には硝酸ウラニル溶液、及び30%TBP-nドデカンを用いた。結果として、遠心抽出器はO/A比=0.230の範囲において十分な相分離性能を有するとともに、所定の抽出性能も有することを確認した。これらのことから、抽出条件においては、幅広いO/A比条件において遠心抽出器の適用が可能であると判断した。
坂本 淳志; 佐野 雄一; 小藤 博英; 渡部 雅之; 小泉 健治; 岡本 紗苗*; 三角 隆太*; 上ノ山 周*
no journal, ,
遠心抽出器のロータ回転数がUの抽出挙動に与える影響について、試験により評価した。ロータ回転数の増加に伴い、分散相の液滴径が減少し反応表面積が増加する一方、吸込性能の上昇により混合時間が低下するため、U抽出の段効率は所定のロータ回転数で最大となることを確認した。